未来の歯科医療を作る若手キーパーソンに焦点を当てる「歯科医療3.0」第4回は、医療法人聖医会中村歯科医院・院長の中村航也先生をピックアップ。

若手主導のスタディグループを率いながら、次世代の歯科業界のあり方を模索する、中村先生の「これまで」と「これから」を聴きました。

中村 航也(なかむら・こうや)1984年京都府生まれ。2009年鶴見大学歯学部卒業後、歯科医師免許取得。京都府立医科大学付属病院歯科に入局し、医療法人弘成会牧草歯科医院と医療法人聖医会中村歯科医院に勤務。ブローネマルク博士直系の伝統と格式あるスタディクラブ「O.J.(Osseointegration Study Club of Japan)」ミッドウインター2015年大会において、史上最年少演者として発表を行う。その後も、東京と京都それぞれの地で若手のスタディグループを率いるなど、今後の歯科界を牽引する次世代のリーダー的存在。

父の背中を追いかけ歯科医師の道へ

ーー先生が歯科の道を志した背景を教えてください。

小さい頃から父の背中をずっと見て育ってきたので、父親の影響が大きいです。学校帰りも、自宅ではなく父の歯科医院に帰っていたぐらい、歯科が身近にありました。

子供心に感じていたのが、歯科医師は痛いことをしているのに、患者さんは「ありがとう」と言って帰ってくれるということ。それを見て、父の姿を尊敬し、歯科医師という職業に魅力を感じていました。

――その体験が大きく影響して、歯科医師になるわけですね。

そうです。歯科医師になって父の歯科医院を継ぎ、そして父を超えていきたいという目標を設定しました。超えていくためにはどうすれば良いのかを考えた時、父は博士号を持っているので、歯科医師だけではなく、専門医になるという明確な道筋ができました。

挫折して感じた、見えない壁

ーー国家試験に落ちたことをきっかけに、大きな気づきを得たそうですね。

歯科医師国家試験に落ちてしまい、予備校に通い始めました。予備校に通うことで、年齢に関係なく、様々な大学から来ている人たちと出会うことができました。

予備校に通う前は大学内の交流だけでしたが、若いうちから大学間の垣根を超え、横のつながりから広がる価値観・仲間の大切さを実感しました。

――歯科医師になってからも、積極的に学会発表などをされています。

ある学会で、最年少として発表をしました。しかし、複数の先生に内容への評価をいただいたにも関わらず、入賞もできずに終わってしまいました。

入賞するかどうかは、純粋な「発表な内容」よりも「スタディグループや学会が持つ思想」に影響されるのではないか、という違和感が残りました。ある意味、事前に「答え」があって、外れてしまうとそもそも評価されないのではないかと。

垣根を超え、本質的な歯科医療を

ーーその違和感が「A.S.C」の立上げや「Innovative Collaboration for Future」につながるんですね。

そうですね。挫折の経験も大きく影響はしましたが、勤務医時代に牧草一人先生に出会った影響も大きいです。直接勉強をする機会を多くいただいているのはもちろんですが、どんどん外部の勉強会に出ていくことを勧めてもらいました。

牧草先生にはいわゆる「フォーマット」がありません。必要なことは自由に自分で考えて、患者さんにとって必要なものであれば、院内・院外問わず、自ら機会を見つけていくことが大事だと学びました。

――Innovative Collaboration for Future」はどのような趣旨でスタートしたのですか?

私自身が違和感を持っていた、スタディグループ間のしがらみのない自由な場を作りたいという想いを実現したいということがあります。

そして何より、若手にとって自身の考えを自由に発表できる、いわゆる「デビュー戦」のような場としても活用して欲しいという想いもあります。

――今回、同イベントは2回目ということですが、前回はいかがでしたか?

前回が初の試みでしたが、250名の歯科医療者の方々に参加していただきました。参加者のなかでも若手の方が多く、とにかく「楽しい」という雰囲気が伝わってきました。

普段は所属するスタディグループが違うためつながりのないトップランナーの先生にも数多く来ていただき、若手はアドバイスを多くもらえたので、非常に良いイベントになったと思います。

2回目となる今回は、「歯の保存の重要性」と題して、前回以上の活気と規模で開催したいと考えています。

中村先生と父・中村雅彦先生(写真右)

――今後、先生が作っていきたい未来を教えてください。

私の人生の師匠は2人います。1人は父であり、もう1人は歯科医師としての師匠である牧草先生。この2人から得た学びから、従来の「歯科」の概念を超えて、全身のうちの「口腔」としての専門家として、スタディグループに問われることなく、それぞれの垣根を超えて、患者さんへ本質的な医療を提供していきたいです。

特に、私の専門である歯周病の領域を通じて、地域全体の歯科医療の発展に貢献していきたいと思っています。

セミナー・イベント詳細

Innovative Collaboration for Future 2019

  • 開催日時:2019414日(日)
  • 開催場所:鶴見大学記念館 記念ホール(横浜市鶴見区鶴見2-1-3
  • 参加者:200名以上

著名な講師・若手の講演が聴ける大規模セミナー。若手歯科医師や学生など総勢200名以上が参加予定!

1D・1Dニュースでも、当日のまとめ・振り返りの書き起こしを行います。Innovative Collaboration for Futureの1Dグループ に参加してください。

詳細・申し込みはこちらから

こくちーず:https://kokucheese.com/event/index/544165/

1Dアカウントでお申込み

1D:https://oned.jp/events/icf2019