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来年2019年5月1日から新しい元号が始まります。ということは、、、そうです!112回国試は平成最後の国試になるわけです。

dentalkokushiはこれまで多くの浪人生を合格に導いてきたと自負していますが、指導をしていて気がつくことは浪人生に共通するウィークポイントの存在です。

今回は平成最後の国試に絶対合格するために修正して欲しい点、気をつけて欲しい点についてお話をしていきます。もちろん現役生の方にとっても勉強の方針を考えるうえで、参考になる内容だと思います!

もくじ

  1. 平成最後の国試に絶対合格するための処方箋(特に浪人生へ)
  2. 現役生はあっさり答えるのに、浪人生が答えられない内容セレクション

絶対合格するための処方箋(特に浪人生へ)

過去問をしっかり分析し、枝葉末節にこだわらないこと

浪人生の方は過去問にきちんと取り組まないことが多いように思います。どんな試験でもそうですが、過去問は最高かつ最良の素材です。これは試験の鉄則です。

もちろんあまりにも古い過去問は役に立ちませんが、前回の出題基準の問題(第107回以降)はとても重要です。modifyされて数年後に同じことが聞かれることがあるからです。

マークシート式試験は相対的に解答が決まるので、きちんと自分で問題を解いて自分なりの方法論を身につけること

浪人生の方の中には、ご自身で問題を解くよりも、教科書やテキストを読んだり、あるいは予備校の授業を聞いて勉強する方が多いように思います。

しかし、マークシート式試験では、問題文の事情によって、ある問題では正答肢になるが、ある問題では正答肢にならないということが生じることに注意が必要です。

マークシート式試験では、選択肢に優先順位があるわけです。したがって、具体的な問題を通して国試勉強をすることが必要不可欠なのです。

特に今の歯科医師国家試験では具体的事情を列挙されていて、事情を利用してその場で考えさせる問題が年々増加する傾向にあります。単なる知識はスマホで検索すれば簡単にわかってしまう時代です。細かい知識は検索すればよいわけですから、考えさせる問題が増加することは当たり前ともいえます。

ここで興味深い資料を提示します。下記スライドは厚生労働省が設置している「歯科医師国家試験制度改善検討部会」が公表している資料からの引用です。

歯科医師国家試験, 112回歯科医師国家試験, 厚生労働省, 平成27年10月26日 医政局歯科保健課   高原、堀田(2574) (代表) 03(5253)1111 (直通) 03(3595)2204 医道審議会歯科医師分科会歯科医師国家試験制度改善検討部会

参考URLhttps://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000102035.html

このスライドが示していることは、問題には「正しさの程度」が存在するということです。要するにマークシート式試験では正答肢が相対的に決まるということを厚生労働省がわざわざ(?)説明してくれているわけです。

過去の歯科医師国家試験はいわゆるパターン的思考が通用した時代があったため、未だにその呪縛にとらわれている受験生がいます。しかし、私のブログや本連載でも度々指摘しているとおり、そのような思考では合格できないのです。

また、国試対策をしている講師にも、未だにパターン的思考で受験指導を行っている方がいるようですが、強く疑問に思います(指導をしているふりをしているだけで、実は真面目に教える気がないのかもしれませんが)。

さて、もう少し資料を見ていきましょう。本資料には、タクソノミーについてもフローチャートで解説されており、具体例も明示されています。

問題解決能力を臨床実地問題で問うのはもちろんですが、一般問題でも穴埋め問題や並び替え問題を増やすことで、問題解決的要素を可能な限り含ませようとしていることは111回国試の問題から明らかです。

本資料を通して、改めてタクソノミー型とはどのようなものかを再確認する機会にして頂きたいと思います。

問題を解く際には思考過程を明らかにしよう

結論だけを覚えたり、正解不正解だけを見ていても今の国試には通用しません。きちんとプロセスを追っかけて、説明できるようにしてください。並び替え問題や穴埋め問題は論理的な思考を聞いています。

きちんと教えてくれる人に習う!

講師業・先生業をしている人の中には、わざと初心者が理解しにくいアカデミックな話をして自分の凄さをアピールする変な人がいますが、こういう人の話は何の役に立ちません(笑)

こういう人に習ってしまうと思考がずれますので、合格まで何年もかかってしまうという不幸な結果が生ずることもあり得ます。

歯科医師になるということは、皆さんの8090%は経営者的立場になるのだと思いますので、人物の見極めは今から訓練しておいた方がよいですね。

浪人生が特に苦手な8つのポイント

私が主宰する「スパルタゼミ」では口頭試問形式で様々な質問をするのですが、浪人生が基本的な質問に答えられない事象にしばしば遭遇します。現役生はさらっと答える内容を浪人生が答えられないことが多いのです。以前本連載の1回目で述べました「ドーナツの真ん中」が抜けている状況です。

今回は「現役生はあっさり答えるのに、浪人生が答えられない内容セレクション」と題して重要な事項を紹介していきます。

1. 抗菌薬の局所投与が可能な場合

日本歯周病学会のガイドラインによれば、抗菌薬の局所投与が可能なのは①歯周基本治療終了後4mm以上のポケットが残存する場合、または②急性症状がある場合の2つです。これ以外の状況での抗菌薬の局所投与は×となります。

2. プロポフォールの作用機序

GABAA受容体に結合します。GABAA受容体はClイオンチャネル内蔵型受容体です。Clが細胞外から細胞内に流入することで過分極を惹起します。

分極の意味を答えられない浪人生がとても多いです。生理学の基本(高校生物の範囲)ですので、併せて確認しておいてください。

3. リラインの適応

顎堤と義歯床の適合状況によって判断します。パターン的に粘膜調整→リラインと考えている浪人生が多いですが、実際の臨床ではそもそも顎堤と義歯床が全然適合していない症例にしばしば遭遇します。

したがって、すぐにリライン(普通は直接法リライン)を行うケースが多いことを知っておきましょう。最近の国試の補綴系は現実の臨床に即した問題がとても多いので臨床経験がある歯科医師に聞くようにしましょう。

4. 酸素遮断剤の使用方法

ブログ過去記事をご覧ください。

https://ameblo.jp/dentalkokushi/entry-12069343675.html

5. MRONJの治療方針

腐骨除去、抗菌薬投与をまず考えます。現実の臨床で大きな問題になっていますので、112回でも数問出題される可能性が極めて高いところです。

MRONJについては、スパルタ動画セミナー8回目で詳しく解説していますので是非ご覧ください。あ、チャンネル登録 も是非是非お願いしますー(笑)

6. クリアランスの意味

クリアランスとは、支台歯と対合歯間の距離のことを意味します。支台歯形成時にクリアランスを確認してから印象採得を行います。

臨床の基本ですが答えられない(イメージできない)方がとても多いです。生物学的幅径や帯環効果の確保とは全く意味が違いますので、きちんと概念を区別するようにしてください。

7. サルコイドーシス

国試にたびたび出題されますが、ごちゃごちゃになっている方が多いです。サルコイドーシスは病理学的には肉芽腫性炎の一種ですが、原因不明の疾患で感染症ではありません。ちなみに結核も肉芽腫性炎の一種ですが、感染症です(あたりまえ)。

なお、サルコイドーシスとの鑑別ポイントとして乾酪壊死の有無が挙げられます。111C-4で出題されています(必修問題ですね)ので、何のことを言っているのかわからなかった方は大至急確認してください!

【111C-4】結核とサルコイドーシスの鑑別で重要なのはどれか。1つ選べ。

  • a. 結節
  • b. 乾酪壊死
  • c. リンパ球
  • d. 類上皮細胞
  • e. Langhans 型巨細胞

8. 腎臓の機能

エリスロポエチンを産生することを知らない方がいます。腎臓は赤血球の産生に関与するエリスロポエチンを産生します。腎機能が低下するとエリスロポエチン産生量が低下するため、赤血球数が減少します。赤血球数が低下するので、貧血が生じることになりますが、これを特別に腎性貧血と呼んでいます。

勉強とは、このように知識をつなげていくことが重要です。知識をつなげていくことで暗記量を減らせます。このようにきちんとした勉強をしたい方は是非スパルタゼミの門を叩いてみてください(←宣伝ですw)。

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