この記事の歯科医師の読者の中には、すでに歯科医院サイトを開設して、集患に力を入れている方もおられると思いますが、サイトを自作 or 業者依頼で制作した後、思うような成果は出ていますか?

第1回は、サイト制作時の基本ポイントをご紹介しましたが、今回は「歯科医院サイトの各種設定を行い正確なデータを取得することの重要性」について話をしたいと思います。

>> 第1回『歯科医院ホームページ制作、集患のために超基本かつ重要なこと

データ取得こそが集患成功への第1

データを取らずに集患の成功はない

たとえば、ある医院サイトが完成して、サイト経由での集患を開始したとします。もともと毎月の医院全体の患者数の集計はしていましたが、サイトが完成したので、医院サイトから患者になった人を集計したいと思った場合、下記の3パターンあたりが考えられる集計方法かと思います。

  • ①電話でサイトをみて電話したと言っている人を集計
  • ②来院者にアンケートを取り、それを集計
  • ③サイトに各種データを取得できるような設定をして集計

もし、サイト集患を強化したいと考える場合は、最低でも「③サイトに各種データを取得できるような設定をして集計」を取得しておく必要があります。

なぜなら、どのような経路で医院サイトに来たのか?どのようなページを見ていたか?どのような手段で連絡をしてきたか?何時頃連絡してきたか?など、最低限の情報を取得しなければ、サイトを変更しようにも主観的なモノサシだけでサイトを変更することになり、良い結果に結びつく確率が著しく落ちるからです。

もちろん、①や②の方法でも情報を取得しておくことは重要と言えます。サイト集患で成果を出したい場合、できる限り正確な質の高いデータを取得すること、また、サイトを作ったら終わりではなく、取得したデータに基づいてサイトを修正することが重要になります。

歯科医院サイト集患のために必要な7つのデータ

サイト集患を考える場合、サイトのアクセスデータと目標達成データ(コンバージョンデータ)や広告配信データだけ取っていればよいと思うかもしれませんが、私は大きくまとめても最低以下の7つのデータは必要だと考えています。

  • ①サイトのアクセスデータとコンバージョン (CV: Conversion)データ
  • ②広告の配信データ(ネット広告を実施している場合)
  • ③問合せ時間
  • ④問合せ手段
  • ⑤問合せ内容
  • ⑥予約の有無
  • ⑦来院の有無
  • ⑧その他(医院内での管理データ)

上記①、②はネット上での取得データ、それ以外は医院での取得データとなります。

これらのデータ取得の重要性を、開業医に大人気?の某予約サービスの場合を例に考えてみたいと思います。某予約サービスの場合、通話30秒で課金されるらしいのですが、仮に問合せした人が10人いたとして、10人予約し、10人が来院・治療を受ければ、どなたも文句がないサービスのように見受けられます。

電話による問合せ(課金)予約→来院・治療

しかし、上記の流れの中で、問合せ10人、予約5人、来院/治療2請求額35,000円(怒)ということが起こるので、この請求額と来院した患者の少なさに、皆さん怒り心頭と言ったところだと思います。しかも、ページ制作は別途料金が発生するようですし…。

某予約サービスの場合、お金が出て行くので上記の内容を調べる方も多いと思いますが、サイト集患でもより良い成果を出すためには、これと同じことを調べる必要があります。某予約サービスと同じことをサイト集患で調べる場合に、必要とされるデータの内容が上記のデータになります。

どのような経路でアクセスしてきた患者が、どのような手段で問合せをして、結果として、予約をしたか否か、来院したか否か、インプラントなど自費診療の場合は、成約したか治療費はいくらだったかなどまでを患者・顧客ごとに調べます。

すると、質の良いアクセスと質の悪いアクセスに分けることができ、特に広告の場合は、質の悪いアクセスを減らし、質の良いアクセスが増えるように設定を変えていくことができるので、広告費を効果的に使うことが可能になります。

データを取らなければ絶対にわからないことも

これはお手伝いしていた医院で実際にあったことですが、お手伝い当初、流入が多く問合せ件数も多いサイトがありました。問合せが多いので、質の高いサイトだと思いながら、上述のデータを取っていました。

データを取り始めて3ヶ月経過して結構な数のデータが取れたところで調べ直したところ、上記サイトからのアクセスは、問合せや来院は多いのですが、患者になる人がいないサイトと判明したのです。

そこで、医院サイトに検査無料と表示させた場合、どのような反応があるかを試してみたところ、かつてないほどの問合せと予約がありましたが、そのサイト経由で問合せをした人で実際に治療を受けたのが0人という衝撃の結果が出ました。

以後、そのサイトからのアクセスをさせない工夫をしたので、問合せ件数は減少しましたが、別のことに注力して最終的な患者数は増えました。

この例から、単にサイト経由のお問合せ件数だけを見るのではなく、最終的な治療までを含めてデータを取得してサイト運用を行うことがいかに重要であるかご理解いただけたかと思います。

Google Analyticsを駆使せよ!

本記事では、サイトのアクセスデータとコンバージョン(CV: Conversion)データ取得に必要な情報に絞って解説をしていきます。

歯科医院のサイト集患ではGoogle Analytics導入は必須

Google Analytics(グーグルアナリティクス:GA)は、サイトのアクセス状況の詳細を調べるための必須ツールです。

すでにサイトを運営されている方で、Google Analyticsを導入されていない場合は、絶対にGoogle Analyticsを導入してください。具体的な導入方法は、Googleで検索して調べていただくか、業者に導入を依頼してください。

Google Analyticsは目標設定してこそ価値が生まれる

Google Analyticsの導入をしている方は多いのですが、設定がきちんとできていることの方が珍しいようです。歯科医院以外にもお手伝いをしている会社があるのですが、最初にGoogle Analyticsを拝見した時に、目標(コンバージョン)設定をしていないか中途半端な設定のところばかりでした。

サイト集患においては、正しい目標設定をしなければ、Google Analyticsを入れる価値はありません歯科医院の場合、サイト集患での第1成果目標は「問合せ/予約受付」なので、連絡手段ごとに成果を計測できるようにGoogle Analyticsの設定をします。

なお、設定方法につきましては、「Google Analytics コンバージョン設定」で検索して調べていただければと思います。こちらも業者に依頼すればやってくださると思います。

Google Tag Managerで実際の目標設定作業を実施

Google Analyticsでコンバージョン設定をするためには、ソースコードの編集ができなければならないのですが、自信がないという方は、Google Tag Managerを使うことで簡単に設定することができます。こちらの使い方につきましても、検索していただければと思います。

しつこいようですが、サイト集患で成功するためには、Google Analyticsを導入して、目標の設定をしてデータを取得できる状態を整えることは本当に重要です。

サイト集患のデータと受付のデータの突合を行う

サイトのコンバージョンデータの取得ができたら、受付で記録しているデータと突合することで、ようやく患者がどのような経路でサイトに来て、どのページを見ていたか、結果として治療をしたかなどを調べることができます。

具体的なやり方は、受付側では、普段からされていると思いますが、いつ・どのような手段(電話 / メール / LINE / その他)で問合せがあったかを記録します。そして、Google Analyticsに「ユーザー」「ユーザーエクスプローラ」というメニューがありますので、コンバージョンした人を探して、11人のコンバージョン時間を確認し、受付側の記録と一致するデータを探していきます。

しかし、この作業だけでは、実際のお問い合わせの50%~60%程度しか問合せ経路を確認することができないはずです。本来なら100%完璧に突合できると良いのですが、それは不可能で100%を目指すのは時間の無駄と考えてください。

たとえ100%でなく50%60%のデータでもそのデータが蓄積すれば、成果が出やすいサイト・成果が出にくいサイト、成果が出やすい広告やキーワードの傾向などがわかり、より効果的に集患を行うために十分貢献できるデータとなります。

データを取得・分析することで売上が増える

本記事が、Google AnalyticsGoogle Tag Managerの設定方法を期待して読まれた方には、設定は「業者に頼め」ばかりで、期待はずれの内容だったかと思います。

しかし、今回の記事でお伝えしたかったことは、単にサイトのアクセスデータを取るための設定で終わるのではなく、問合せという成果から実際に患者になるかどうかまでを調べることがどれだけ重要かという点であり、この点をご理解いただけると幸いです。

最後に、データを取り分析することのメリットをもう1つご紹介して終わります。お手伝いしていた医院では上記の情報以上に詳細なデータを取っており、そのデータを眺めていたところ、ある条件にしたがって患者の担当を決めると、売上が最高で年間4500万円程度アップする確率が高いことが判明しました

実は、今回お話しした内容であるサイトのアクセスから治療までのデータ取得や上述の例のより売上を上げるためのデータ分析などを行うシステムがあり、顧客関係管理(CRM)と呼ばれ一般企業では高額にも関わらず導入する企業が多く、私の友人の企業の導入率は100%です。

歯科医院で導入するのは金銭的なハードルが高いですが、本記事でお話ししたデータ取得の内容程度は普段からされていることにプラスアルファするだけのことだと思いますので、ぜひ、挑戦してみてください。

第3回は、Google広告を中心としたネット広告の話になります。